
ものすごく疲れているはずなのに、ほとんど眠れなかった……。旅行先での三毛猫あるあるである。
シモンズのベッドとは相性がいいが、今回泊まったホテルがシモンズ製ベッドかはわからない。でも寝心地は悪くなかったし、枕も比較的寝やすかったと思う。しかし眠れなかった。ウトウトしては起きてを繰り返し、気付けば空が明るみ始めていた。岡山旅2日目の始まりである。
駐車場24時間付きのプランを予約していたので、チェックアウトしたらそのまま車を置いて美観地区まで歩くことにする。早朝に雨が降ったらしく地面が濡れている。そしてまだ9時だというのに猛烈に蒸し暑い。

⇧ 美観地区へと続く商店街は人がまばら。居酒屋さんが多い印象。

⇧ 本当に人がいない。商店街を抜けるといよいよ美観地区に突入。というか昨日も来たね。

⇧ 美味しそうなパン屋さん。小麦粉が食べられるならカンパーニュ10個は買うのに。

⇧ 美観地区は月曜定休日の店が多い。大原美術館もそうだしね。思い切り楽しみたいなら月曜日は外したほうがいい。

⇧ 朝は観光客も少ない。のんびり歩けるけど、この時点でもう汗だくになっている。湿度が高い蒸し暑さにまいる。


⇧ 目当ての店が遠い。ちょっと外れたところにあるのでひたすら歩く。暑い。


⇧ こちらはマスキングテープのお店『如竹堂』。この時はまだ開店前だったけど、帰りに寄ったらマスキングテープ以外にも可愛らしい紙風船がたくさん置いてあった。

⇧ ものすごい急な石段の上にある仏像。ちょっと登る勇気がない。

今日の朝ご飯はこちらで。倉敷に行ったら絶対に寄ろうと決めていたお店『士水』。10時開店だけど9時半に着いた。早く着いたおかげで1番乗りだ。しかし日が照っていて外のベンチも暑い。体中から汗が吹き出してくる。

10時になって割烹着を着たおかみさんに「暑い中ありがとうございます」と労われながら入店。店内は涼しい。天国だ。次々と待っていたお客さんが入ってくる。

店内は狭いけれど、1番乗りだったおかげで少し広い小上がりに座れた。すぐ隣の水屋箪笥にはレトロなものがたくさん飾られている。

懐かしい黒電話。小さい頃はうちにもあって、ギーコギーコとダイヤル回していたな。彼の家には更に古いタイプの金属製のダイヤルの黒電話があるそうだ。その家には今はもう彼1人で住んでいるけど、お父さんが骨董好きだったというし、貴重なものが数多く眠っていそうだな。

お品書き。壱から四まで選べる。私も彼も今回は参の「一汁一菜」(1500円)にした。内容はごはん(白米か玄米)と味噌汁、ぬか漬けと飲み物だ。

⇧ 飲み物はこちらから選べる。左が冷茶で右側がノンアルコール。私は「冷やし抹茶」で、彼は「白桃ほうじ茶」を選んだ。

⇧ この「士水」と書かれたおしぼり(手ぬぐい)が、凍る寸前かというくらいキンキンに冷えていた。ものすごく気持ちいい。おもてなしの心をひしひしと感じるね。

彼のドリンクの「白桃ほうじ茶」。可愛らしいコップに入ってきた。これは美味しい予感しかしない。白桃とほうじ茶という未知なる組み合わせだったけど、甘さの中にすっきりとしたほうじ茶の風味が感じられて美味だった。5杯くらいおかわりしたい。

⇧ 私のドリンクの「冷やし抹茶」。こちらはたっぷりと入っている。店主がお茶を点てて、そのお茶を砕いた氷と混ぜ合わせているのが見えた。予想通りキンキンに冷えていて、一気に体の中から涼しくなった。味ももちろん美味しい。大好きな味だ。

やってきた「一汁一菜」。他にも焼きおにぎりやねこまんまのセットもあったけど、やっぱり1番最初はこれがいい。ぬか漬けはキュウリとナス、赤タマネギとの説明があった。赤タマネギってぬか漬けにできるんですねと言ったら、おかみさんが美味しいんですよと答えてくれた。4分の1ほどに切ってから漬けるとちょうどよく漬かるとのこと。今度やってみよう。
玄米ごはんはちょうどいい固さで噛みしめるたびに美味しい。そしてお味噌汁。これがびっくりするほど美味しかった。出汁は結構しっかり効いているように思う。お味噌も濾したりしないで粒まで味わう。具沢山で食べ応えもある。お味噌もつくづく滋味深い。ぬか漬けはかなり浸かっている。ついたぬかも食べるスタイル。私の漬けているぬか漬けは浅漬けなんだなと改めて認識した。ここまでしっかり浸かっていると、しょっぱさもあるけど旨さも倍増している。赤タマネギのぬか漬けが1番美味しいと彼は言っていた。写真にはうまく写っていないけど、きれいなピンク色で、地味な色になりがちな和食も彩り鮮やかになる。
食べ終わって満足している間にもお客さんはどんどん入ってくる。狭い店内なので、早々にお暇しよう。「ごちそうさまでした」。
帰りの道中、さっきまで開いていなかったお店が開店しているのを発見した。「くらしきせんべい」と書いてある。せんべいは昨日の苦い、というか湿気たせんべいのイメージがまだ残ってる。

『くらしき藹然 』(クラシキアイゼン)。 店内からは甘い匂いが漂ってきてる。フラフラと入ってしまった。

すべて米粉で作られたせんべいたち。気の良いおじちゃん店主がバンバン試食させてくれる。たまご味から始まり、しょうが、味噌、コーヒー、チョコレート、ゆず。どれも素朴な味でとっても美味しい。そしてとにかく原材料が素晴らしい。たまご味は米粉(岡山県産)、上白糖(てん菜(北海道産))、鶏卵(岡山県産)、はちみつとすごくシンプルだ。彼はゆずとチョコレートを、私はたまご味とコーヒーをお土産に購入した。私的にはコーヒーがナンバーワンだった。

⇧ この食べやすい大きさもいい。軽い食感で1袋ペロリといけちゃう。実際お土産にあげた父親も美味しいと言いながら食べていた。私たちはこの日1番目の客だったらしく、少し大きめのせんべいが入った大袋をおまけでくれた。おまけでもらうには立派すぎるせんべいだった。おじちゃんありがとう。ぜひまた行きたい。

せんべい屋を後にして歩く。とにかく蒸し暑い。

⇧ 美観地区に溶け込んでいるアイビースクエア内の「ローソン」こと「ろう村」。青くないだけでこんなにモダンな佇まいになるのね。

こちらで涼を取る。残念ながらジーンズなどを販売している工房は月曜定休だ。中に入っているショップでお土産を買おう。娘はしょっぱいものがいいというので、倉敷(か岡山)限定のポテチを買った。塩味とコーンポタージュ味だったかな。息子にもチョコのお菓子を買って、職場にも桃のチョコを購入。その後もあちこちと美観地区を移動した。

暑さの限界なのでこちらで冷たいものでも食べよう。『町家喫茶 三宅商店』。お昼時なので満席。少し待って座敷の席に通された。

みんなカレーを食べているけど、ここはかき氷を食べる。とにかく涼しくなりたい。

⇧ このぶどうのパフェを食べている人も結構いた。美味しそうだよね。

⇧ このマスキングテープの棚の前がウェイティングスペース。

⇧ 店内では何台も扇風機が回っている。十分涼しいが、テーブルの上に団扇が置かれていたのでそれで扇ぐ。やっと汗が引いてきた。

⇧ やってきた「自家製シロップのかき氷(いちご)」+ミルクがけ。彼も同じものを注文していた。

上に乗っている桃が思わずスプーンにポロリしちゃってる。何とも美味しそうなビジュアル。思った以上に大盛りで全部食べられるか不安になってきたけど、チャレンジしてみる。味は濃厚ないちご味でとっても美味しい。桃の欠片がアクセントになって味変できるのもいい。氷もなめらかで頭がキーンとならないけど、口の中は痛いくらい冷たくなる。一気に体の中から冷えてきた。いい感じ。やっぱり量が多くて最後の方はヘビーになってしまったけど、何とか完食できた。美味しいかき氷だった。

倉敷を発つ前にここにも寄る。『うな北 倉敷店』。

⇧ このテイクアウト限定の「鰻おにぎり」を購入したかった。観光地価格でも700円で食べられるならアリかなと思っちゃったよ。窓口から注文して少ししてから出来立て熱々が運ばれてきた。

⇧ 鰻のいい匂い。食欲をそそるけど、今はお腹がいっぱいで食べられない。後で食べよう。と思ったら晩ご飯の関係で食べれなくて、結局私は翌日の昼ご飯に食べた。ちょっとご飯が固くなっていたけど、温め直して食べると美味しい「鰻おにぎり」だった。
晩ご飯は香川で食べようと決めていた。しかし時間がまだ早かったので、時間調整として児島に寄ることにした。児島と言えばシーンズ。申し訳ないが、私はジーンズにまったく興味がない(というか似合わない)。しかし気になる雑貨店があったので行ってみることにした。ジーンズに興味がないので写真は少なめ。

ジーンズストリート専用駐車場が10台ほどあったので、そこに車を停めて歩く。もううんざりするほど暑い。少し歩くだけで汗が吹き出してくる。もうどうにも止まらない。

⇧ 彼がジーンズストリート限定のマンホールがナンタラと言っていたので写真だけ撮った。もしかしたら貴重なマンホールなのかもしれない。

⇧ 寄りたかったのはこちら。『WOMB BROCANTE 児島本店』。戦前の古い銀行をリノベーションした店舗とのことで、なかなかに趣がある。店内は撮影禁止だったので、素敵なアイテムをご紹介できないのだが、色々な雑貨や衣料品、古道具などが扱われていた。若干私の好みのテイストとは違うので、私は何も買わなかったが、彼は頑丈なポーチのようなものを買っていた。ここはとにかく涼しかった。少し生き返った。
この後はせっかく来たのだからとジーンズ屋さんに寄り(涼を取り)、また汗だくになって駐車場に戻った。私はジーンズに興味がないが、好きな人なら1日中ジーンズストリートで楽しめると思う。しかし暑い季節はおすすめしない。
この後は瀬戸大橋を渡り四国上陸。帰ってきたぞー。

⇧ 晩ご飯はここ! もう今日は昼からずっと『一鶴』の「骨付き鶏」の口だった。お腹ペコペコだったけど、我慢して何も食べなかったぞ。

私たちが来たのは『骨付鳥 一鶴 中府店』。開店時間の17時前に着いちゃったので、しばし店の前で待つ。どんどんとお客さんが来て後ろに並んでいく。平日なのにすごい人気だな。17時ちょうどにドアオープン。涼しい店内に入れた。

⇧ メインはこちら。私はいつも「ひなどり」を食べる。今回は彼も同じ。その「ひなどり」に切り込みを入れてもらうようにオーダーした。

⇧ こちらから「とりめし」も頼む。スープ付きなのが嬉しい。注文している間にもどんどんお客さんが入店してくる。テイクアウトする人も多いみたいで、カウンターの後ろにはずらっと袋が並んでる。出来立てを食べるのが1番美味しいと思うけど、家で食べるとビールと一緒にのんびり楽しめるのがいいよね。絶対ビール合うもんね(飲めないけど)。

⇧ うひょー。やってきた「ひなどり」。いい音と匂いをさせている。食欲が一気にマックスに。新鮮なキャベツが付いてるのがまたいいよね。今回は切り込みがちょっと甘かったので、最後はやっぱりかぶりつくことになった。それにしても本当に美味しい。美味しいものは総じてカロリーが高いのだ。油がたっぷりかかっているもんね。でもそれのおかげで皮目がパリッとした食感で、また美味しいんだな。

⇧ 「とりめし」もやってきた。私は1人では1杯食べられないので半分もらった。鶏の出汁が染みたご飯と錦糸卵、グリンピース、ピンクのしょうがと、すべてでバランスの取れた味だと思う。細いたくあんも美味しいんだよね。ガツガツ食べてようやくお腹が満足した。あ~、美味しかった。
⇩ 『一鶴』の記事はこちらでも
この後は香川住みの彼と別れ、私は愛媛に帰路についた。楽しい岡山旅だったけど、とにかく暑かった。年々暑くなる夏の旅行は命がけかもしれない。
メインの蚤の市でくたびれたのが、最後まで影響した夏旅だった。その日は22時に横になって速攻寝たよ。
⇩ 岡山旅①はこちら